ニッケン学園アプレゼンタサォンと楽器

   ニッケン学園でのアプレゼンタサォンは
外の体育コートで風が強かった事と僅かな時間だったと言うこともあって、今回はカポエイラの体術は無く、カポエイラの楽器と音楽のみを伝えるという方向性でレクチャーしてきました。
  カポエイラの音楽は主に演奏者の一人が歌を歌い、サビに当たる部分を全員で合唱する形で、カポエイラのホーダ(輪、試合)を形作ります。
   知らない歌でもサビの僅かなフレーズを聞き取り、返事として歌声を返していくのです。その繰り返しで何となく覚えてしまう。
   本質的には、すごく体験学習的なニュアンスでカポエイラの音楽は身につけていくものなんです。
  生徒達も例に漏れず、その真っ直ぐな歌声を一生懸命即興で返してくれたのでした。
   そして更にカポエイラには基本的な3拍子のリズムがあり、それを全員で手拍子します。
   カポエイラはただ平坦に手拍子するのではなく、3拍子の2回目にアクセントがあるリズムを刻みます。
    歌と手拍子が合ってないといけません。こうした音を合わせる感覚を持って、楽器の演奏の基本となるリズム感が鍛えられます。
   カポエイラは普通の格闘技よりずっとリズムを意識して動く格闘技なんです。
   この音楽がカポエイラをカポエイラらしくしている基本要素なんです。
   実際にジョーゴ(試合)を仕切るのはビリンバウの中で一番低い音を出すグンガと呼ばれるビリンバウ奏者がマスターとして試合を取り仕切ります。
   カポエイラの大切な要素である音楽、楽器。生徒達にも楽器の演奏を体験してもらいました。
  楽器はアゴゴ、パンデイロ、アタバキ、3種のビリンバウがあります。
  最初は難しいですが、子供達はいつも楽しそうに体験してくれます。
  僕もパンデイロを担って叩いてたのですが、本番を通して練習よりずっとスムーズに叩けてきたのでした。
  音を合わせる中で叩き方の雰囲気を掴めてきたのです。音楽は演奏の仕方を試行錯誤するより、耳で聴いた音を再現する意識を持つと直感的に演奏の仕方に気付く事があるのが本当の話です。
  後で先生に「練習の時と全然違うから不思議だった」と笑いながら言われました。
  何事もコツであったり、気付きによって一瞬で良くなる事があります。
  それには人のアドバイスをよく聞いて考える事と、自分で何回も練習する事が結局、後々の気付きに繋がるのですが…

  とにかくそんな訳で無事に楽しい雰囲気でアプレゼンタサォンを終えられたのですが、今回のアプレゼンタサォンで一番感じた事。それは「技術というものは、人と比べて上か下かを競う為だけではなく、人に何かを伝える為に必要な事」
   それが今回強く感じた「気付き」だったのでしょうか。
   そう、カポエイラの楽器が苦手だと感じる人は度々いると思うんですが、カポエイラの音楽や体験を通じて感じた気持ち。それがその人間の楽器やカポエイラの技術に向き合う気持ちに直結すると、そう思うのです。


  

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Capoeira_camaleao@japao

カポエイラグループ Capoeira_Camaleao ブラジルに本部があり 日本支部が岐阜と名古屋で2017年から始動。 カポエイラについて、グループの活動について 記事を書いていきます。